3-6 かわいがられる人3-8 ありがたいご縁5

2024年09月01日

3-7 新たな居場所へ

小規模多機能型居宅介護施設を2022年4月29日を最終日とし、4月30日は自宅で最後の時を過ごし、5月1日から特別養護老人ホームに入所することになった。

自宅では母の好きなあの!美味しいケーキを(おそらくもうこのケーキを食べることはない)、最後の晩餐には中華料理を、といってもお店のものだが、いずれも母の好きなものを用意し、せめてもの餞?とさせてもらった。

5月1日、入所するにあたり、必要書類等を揃え施設に提出し、着替えや洗面道具、他必要な物などを一式揃え、姉夫妻と共に母を特養へ連れて行った。

コロナ禍もあり、面会は月に一度しか出来ないし、それも先着順で1日2組まで15分と決められているので、これからは毎月会えない可能性もある。そこで、通院という名の外出をさせてもらえないか?と施設に交渉し、月に一度だけ外出させてもらえることになった。
母にもそのことを伝え、特養に入所することをしぶしぶ?了承してもらった。

面会室で看護師から健康についての問診があり、いよいよ施設へ引き渡しとなった時に、皆で写真撮りますか?と施設側から提案いただいたので撮ってもらった。母だけが寂しそうな顔で写っており、姉夫妻と私は笑顔だった。

看護師が母の車いすを押し居室へ向かう姿を見送ったが、振り返ることはなく消えていった。
母の心中を思うとこちらも胸が痛むものの、これ以上自宅での介護は出来ないのが現実だし、無理を重ねたところで、誰も幸せにはなれない。

母の寂し気な姿に後ろ髪を引かれながらも、ここまで無事にやり切れたことに対する達成感のほうが強い私だった。

240901


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