コロナ

2024年10月05日

3-41 施設での様子17

敗血症罹患から不死鳥のごとく蘇り、特養に戻ってきた母。
9月初旬はまだその影響が残り、食事やトイレといった日常生活において多くの介助を必要とした。

精神的には落ち着いており、以前のような立腹もなく穏やかに過ごしており、他の入所者の方と歓談するまでに至った。

食事も月の半分はほぼ全量食べていたが、発熱や嘔吐があった際には未摂取~3割程度で中止していた。平均して食事の半分は自分で食べるものの、途中で疲れるためか?残りは介助してもらっていた。それでも、9月後半になると全量を自ら食べられる日もあった。

29日の昼過ぎにセンサーが鳴って数十秒ほどでスタッフが駆けつけたものの間に合わず、ベッドから転落し、右臥位で発見された。頭部は靴の上に乗っていたため、強く打っている様子ではないものの、念のため整形外科を受診した。幸い骨折等もなく、頭部にも異常はないとのことだった。

9月の初旬と中旬には複数回37.5℃以上の発熱があり、最高で39℃まで上がった。都度クーリングや解熱・鎮痛剤の服薬で対応。抗原検査でもいずれも陰性が確認されている。
18日の夜間に少量の嘔吐が2回続けてあり、様子を見ていたが、その後嘔吐は無かった。

1カ月を通して、体調が悪い際でも活気ある行動が見られたり、月末にかけて立ち上がろうとしたり、ベッド上で身体を起こしたりと、徐々に元気な頃に戻ってきた様子。
17日の敬老の日のお祝いレクレーションのカラオケ大会にも参加出来た。

9月はまだ本調子ではないものの、月一度の外出も叶い、子、孫、ひ孫らと2カ月ぶりに会うことが出来た。その際にもこれまで通り、好きなお菓子を好きなだけ頬張っていた。

母の生きようとする力には改めて驚かされるし、生き切ろうとする思い、本能は凄まじいものがあると感じた。

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※写真はイメージです。

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2024年09月19日

3-25 施設での様子11

2023年2月は発熱もなく、外出も出来、概ね元気に過ごせていたが、認知症の症状が日々進行している様子で、日中常に活気が見られ頻回に立ち上がったりすることがあり、都度スタッフが手引き歩行したり、トイレに連れて行ったりと、落ち着きを取り戻せるよう対応下さっていた。

日中活発に動き回っているためか?夜間は比較的落ち着き就寝するものの、トイレで起きることは相変わらずで、その度にポータブルトイレで排せつを行っていると報告書にあった。

母の活気による立ち上がりや興奮の主な要因は尿意の催しであることが殆どであるのと、食事時に何のスイッチが入るのかは不明だが、他人の食事を見て興奮することがあるそうだ。それは、自分のお椀と周囲の中身が違うからなのか?時々、他人のものを食べようとすることがあるとのことだった。

食べること、排せつすること、まさに生きる根幹の二大柱ではあるものの、認知症であっても他人と自分との違いや欲望を訴えるパワーがあることに驚かされる。認知症だから何も分からない、意志がないとは言えず、むしろもっとその人の本能がむき出しになった状態ではないかとさえ思える。

2月は転倒はなかったものの、入浴時の洗髪後に頭に内出血を発見したとあった。センサーは反応していないので、おそらく寝ている時に身体が上ずりぶつけているのが原因ではないか、とのことだった。

そういえば…母を自宅介護していた頃、赤ん坊が寝ている状態で脚をばたつかせて、どんどんベビーベッドの上方に移動するのと同じことがあったことを思い出した。母もさながら赤ん坊のような現象に陥り頭をぶつけているのだろうと想像が出来た。

その他もベットのセンサーが動作せず、母が起き出してフロアに出てきてしまったこともあったようだが、いずれも怪我、転倒なく済んだことは奇跡としか言いようがない。

スタッフにはまさに冷や汗の連続的な思いをさせてしまい恐縮だが、こうして、2月も無事に過ごせた母だった。

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2024年09月18日

3-24 2023迎春+施設での様子10

2022年末はコロナ感染により2か月外出叶わず、母にとっては寂しい日々だったかもしれない。
それでも無事に年を越し、2023年を迎えることが出来た。

施設では「新春お食事会」と銘打ち、お昼の両日メニューは以下の通り。
1月1日:栗赤飯、雑煮、松花堂、干支饅頭
1月2日:赤飯、雑煮、松花堂、雪見うさぎ饅頭
夕飯にも正月らしいメニューが提供されており、施設でも新年の気分を十分味わえるようだ。むしろ我が家よりも豪華な内容だ。

そうかと思いきや、1月3日のランチはキーマカレーという、何ともこじゃれた食事が提供されている。
この施設のメニューは和洋中エスニックと、バラエティに富んでおり、マジで売って欲しいと切望するラインナップだ。

コロナ禍で外出や面会もままならぬ中、食事や季節の行事で、少しでも入所者の気持ちに寄り添いつつ、まだ油断ならぬコロナ対応にも取り組んで下さっていた。

そのおかげで、1月は認知症状以外は、転倒や発熱もなく、安定した容態で過ごすことが出来たうえに、3ヵ月ぶりの外出許可も下り、久しぶりに子や孫、ひ孫らと数時間を共にすることが出来た。

ずいぶん間が空いたので、私達のことを忘れてはいないかと少しばかり心配していたが、家族のことは憶えていたし、長期間会えてなかったという認識もない様子だった。そういう意味では、すぐに忘れてしまう認知症が幸いな方に作用していた。

1月末には、他利用者の食事を食べてしまったそうだ。この時点で、それが人様のものなのか、自分のものなのかの区別が付かないことが窺える。認知症の影響とはいえ、見方を変えれば、食べ物と認識しそれを口に入れる、まさに生きようとする本能の成せる業だ。

施設側でもその後は母に一番に食事を提供し、他人のそれを食べないよう対処することにした、と報告書にあった。

母にとって人生最後の年となる2023年、緩やかに最期に向かって歩みを始めた。

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2024年09月15日

3-21 施設での様子8

2022年11月に特養施設内でコロナ感染者が発生したことにより、瞬く間に施設内感染が広がった。
13日には同室の方が感染し、母は濃厚接触者となり、11月に予定していた外出は中止せざるを得なかった。

14日にPCR検査を実施し結果は陰性だったが、15日に38度の発熱があり、その後も37度台が続いたものの、翌日には36度に下がった。

19日には内科医の回診があり、両肺に雑音があっため、薬が処方され、その後穏やかに快復に向かった。

29日には再び38度近い発熱のため、クーリング対応を行い、翌日昼には36度台まで快復。肺の雑音もなく穏やかに過ごせるようになった。

11月は所内や同室の方がコロナ感染したことからか?不安な気持ちからか?発熱が頻回したが、幸いコロナ感染は免れていた。

それとは別に11月は4回の転倒があった。
11月1日夜間帯にベッドより頭から落ちたためたんこぶが出来た。翌日脳神経科を受診。CTスキャン検査を受けたが異常はなし。

14日、尻もちと転倒の事故が朝食時、夕食時に起きた。

26日、左あごに3センチほどの内出血が出来た。ベッド上で身体を起こした際に、ベッドレールにぶつけたのではないか、とのこと。

29日、ベッドから起き出し、隣のベッドとの間で両ひざをついている所を発見された。この時37.4度の発熱もあった。

所内感染が発生し、スタッフも防護服を着ての通常業務+コロナ対応で、更に多忙を極めるなか、入所者のケアにも手が届きにくいことが伺える。普段よりも声かけが少なかっただろうし、他入所者とのコミュニケーションも取れず、母の不安は募る一方だったのだろう。それが、ベッドから起きて外の様子を見ようとする行動に繋がり、結果、転倒することになったようだ。

上記転倒の原因について詳細なレポートがあるが、これについては割愛する。こんな最中にもスタッフの方々はきめ細かく観察、報告を怠らないことに感謝しかない。

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2024年09月08日

3-14 施設での様子4

母が特養に入所して3カ月目に入った2022年7月、施設には慣れてきたものの、日に日に足腰は衰え始め、とうとう施設内で転倒した。

1件目は転倒ではないが、夜間帯、母がベッドから出てフロアに現れたそうで、その際、ベッドのセンサーが動作しなかったと報告があった。スタッフが確認すると、センサーの電源は入っていたそうだが、センサー自体がずれていた可能性があり、起き出したことを感知出来なかったのではないか?とのことで、センサーの位置を確認し、再発防止に努めるとあった。

7月下旬、夜間帯にトイレに起き、排せつ後居室に戻ろうとした際に、母がよろけしてしまい、スタッフが支えきれず尻もちをついてしまった、との報告があった。事故後の外傷は見られないものの、夜間の歩行は不安定なため、居室にポータブルトイレを置くことになり、最初は母がそれを拒否することもあったそうだが、そのうち使用するようになっていったと記されていた。

歩けなくなっても、排せつ行為を部屋でするのではなく、トイレに行きたいという思いが消えないことはスゴイことだと思うと同時に、そうしたくても出来ない、居室で用を足さざるを得ない状況に陥ることのジレンマを報告書から読み取ることが出来た。

こうして事故がある度に施設から電話や書面で報告をもらっている。
事故が起きることは想定内だし、それを責めるつもりは毛頭ない。家族が出来ない介護を担っていただいているのだから、報告さえしてくれれば十分だし、その後のケアもお願いします、といつも伝えていた。

こういうことがある度に、きちんとした対応をしてくださるこの施設に入所出来て良かったと、いつも思っていた。

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